バディオロ キャンティ・フィアスコ

かつて一世を風靡した感のあるキャンティ・フィアスコ。
最近見かけないと思っていたところスーパーの棚で発見し購入。

丸みを帯びたボトルに藁(フィアスコ)を巻いたのはぶつけても割れないため、つまり緩衝材として用いられたようです。
この独特のフォルムが誕生した時期は諸説あるようですが、現在は藁を編む職人が減ってしまったことから、流通量も減ってしまったということです。

トスカーナの丘陵地帯 2019.8.8

トスカーナの名産、キャンティは古くから評判が高く、ニセ酒が多く出回ったことから、1716年、トスカーナ大公コジモ3世は、フィレンツェとシエナの間だけで生産されたワインをキャンティと名乗ることができると決めました。
この時定められた地区で現在も造られているのがキャンティクラシコで、熟成期間や使用する葡萄品種の割合などが細かく規定され、洗練された味わいを持つ少々お高いワインです。

トスカーナの古都ピエンツァのホテルから 2019.8.7

こちらはただのキャンティ。同じサンジョベーゼ主体で造られますが、庶民派のカジュアルワインです。でもDOCG表記はCHIANTIとありますので、キャンティ地方で造られたことは間違いありません。

さて、この藁巻きのキャンティ・フィアスコ、かの名作「ローマの休日」にも登場します。
しがないジャーナリスト、ジョー(グレゴリー・ペック)が家飲みする安酒がこのキャンティ・フィアスコなのです。

物語の終盤、テヴェレ川に飛び込んで追手から逃れたアーニャ=アン王女(オードリー・ヘップバーン)とジョーは泳ぎ着いた岸辺で初めてのキスを交わします。
びしょ濡れのままジョーのアパートに帰ってシャワーを浴び、男物のガウンに着替えたアーニャ(Cute!)に、ジョーがこのキャンティ・フィアスコをタンブラー(ワイングラスではなく)に注いで差し出します。

ジョー:ワインをどうぞ
アーニャ:何か作る?
ジョー:台所がない。いつも外食なんだ
― そこにアン王女が急病で倒れたというラジオニュースが流れる ラジオのスイッチを切るアーニャ
アーニャ:もう少し頂ける
― アーニャのグラスにワインを注ぐジョー
アーニャ:夕食作りたかったな。私上手なのよ。お金を稼げそうなくらい。問題はしてあげる相手がいなかっただけ
ジョー:じゃあ、引っ越そう。台所のある部屋に
― 涙をこらえてワインを飲み干すアーニャ
アーニャ:もう行かなければ…
― シャワールームに向かうアーニャをジョーが抱きしめる

という、とても切なく印象的なシーンに登場するのがこのキャンティ・フィアスコなのです。
冒頭に「かつて一世を風靡した」と書きましたが、もしかしたらそれは、この映画の影響もあったのかもしれません。


香りは繊細。ラズベリーやストロベリーなどの香り。
フレッシュな酸味とすっきりしたタンニン、果実味も豊かな軽やかな味わい。
普段飲みのカジュアルワインとしては申し分のないクオリティです。

さて、このワインに合わせるアテは…
ポルペッティを作ってみましょう。
イタリアの伝統的な家庭料理、トマトソースのミートボールですが、これを市販のミートボールとパスタソースを使って、超手抜きで作ってみました。
レシピはこちらから…

葡萄品種:サンジョベーゼ主体のブレンド
アルコール度数:12.5%
コルク栓
インポーター:富士貿易(株)
サミットストアにて税込み¥1,628

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